Magical Mystery Nara Tour

独自の視点で奈良の魅力&情報を発信していきます。

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ならめがね 2017年秋号

奈良の編集プロダクション「EditZ(エディッツ)」が発行する「ならめがね」は、
「ユルい・まったり・懐かしい」をコンセプトに奈良を紹介する季刊誌。
書名は、"奈良がよく見えるツール"という意味が込められているそうだ。
毎号クオリティの高い記事で、よくここまで奈良をオシャレに紹介できるなと感心してしまうがw
7号目である2017年秋号は、奈良のシカ特集ということで鹿ファン必見の内容になっている。
定番の奈良公園の鹿の写真から、鹿の救急車の紹介までとマニアックw
鹿せんべい販売所の日常を追った記事も非常に興味深く、
売り場に鹿せんべいの料金早見表があるのには驚いたw
まさに永久保存版の内容と言って良いだろう。
巻末には、走るソムリエの吉田さんも紹介されていて、
なんと半日コース(3時間)のプレゼント応募もあるのでw
興味がある方はぜひ応募してみてはいかがだろうか。
本の購入は、最新号は全国の書店でも購入できるみたいだが、
公式サイトからバックナンバーも含め通販で購入することができるようだ。
本のご購入(ならめがね)

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以前、鹿せんべい売り場の謎についてはコラムで書いたが、
コラム47「鹿せんべい売り場の謎」
今回は、その鹿せんべいそのものの謎について挑んでみたい。
もはや説明するまでもなく、「鹿せんべい」の存在は皆さんもご存じであろうが、
一体いつからあのように奈良公園で販売され、
鹿に与えられているのかについては知る人は少ないであろう。
私は持論では、奈良時代からあったのではないかと思ってはいるがw
資料的にさかのぼれるのでは、江戸時代の1791年に出版された「大和名所図解」の、
茶屋の様子を描いた絵が大きなヒントになると思われる。
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右上の男性が丸いせんべいらしきものを投げて鹿に与えており、
右下でも鹿せんべいらしきものを手に持ち、鹿がそれを咥えている様子が描かれている。
左下では、子供の持っていた紙を鹿がエサと間違えて引っ張っている様子が描かれており、
まさに、現在の奈良公園の光景とまったく同じである。
しかし、実はこの絵図は「鹿せんべい」を描いたものではなく、
春日大社参拝者向けの菓子「火打ち焼き」を食べている人の図というのが正しいようである。
現在も春日大社境内に「春日荷茶屋(かすがにないちゃや)」があるが、
江戸時代の様子がこの絵図だそうで、春日の浄火(神聖な火)で煮炊きした茶を提供することで、
心身を清めて春日大社に参拝することを目的としていたという。
さらに茶屋では、春日大社に捧げる神饌菓子であった「ブト」を模したせんべいが売っており、
現代に残る古代菓子「ぶと」-文化史総合演習 成果報告-
それが、「火打ち焼き」と呼ばれるものだったという。
とはいえ、明らかにそのせんべいらしきものを鹿に与えている様子が描かれており、
その「火打ち焼き」が鹿せんべいの起源になったということなのであろうか。
であるとしたら、ある意味では春日大社の神饌を模したせんべいを神鹿に与える行為は、
神道的にも理にかなって正しいことなのかもしれないw

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現在、「鹿せんべい」は鹿愛護会の登録商標となっており、
せんべいを束ねる紙である証紙を販売することで、売上げを活動費(保護費)に充てているが、
証紙を販売することが決まったのが大正2年(1913)のことで、
その時点で、完全に商品としての「鹿せんべい」というものが存在していたことがわかる。
鹿せんべいを製造する業者は、現在は愛護会が公認する5社のみで、
営業期間中であれば要予約で見学もできる「武田商店」がよく知られている。
鹿せんべいづくりの「武田商店」見学へ-奈良倶楽部通信-
鹿せんべいの原材料は米ぬかと小麦粉のみで、
人間が食べても問題はないが、
衛生管理はされてないので、あまり口にしない方が良いであろう。
証紙も大豆油を利用したインクで印刷されており、そのまま鹿に食べさせても問題はない。
しかし、せんべいを鹿に与えたことがある人であるならわかるであろうが、
せんべいに対する鹿の貪欲さはとんでもないものがあるw
もっと鹿せんべりやりを楽しみたいのに、あまりにも一瞬で終わってしまうので、
物足りなく感じてしまう人も多いであろう。
私は以前から、それは鹿せんべいの形状に問題があると思っており、
解消する方法として、鹿せんべいを
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ハッピーターンのように長細くすれば、
鹿との触れ合いの時間を稼ぐことが出来ると思うが、どうであろうか・・・。
ぜひご検討いただきたいw

参考文献サイト:
宮司が語る御由緒三十話 - 春日大社のすべて
鹿せんべい(Wikipedia)
ハッピーターン(Wikipedia)

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