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桜井市の等彌神社、伊勢神宮から内宮の鳥居譲り受ける(産経)
桜井市にある等彌神社に、伊勢の神宮の鳥居が移築されたそうである。
専門的には、撤下(てっか)と言う。
等彌神社は、初代神武天皇東征の際に出てくる「鳥見山」に鎮座し、
神武天皇が皇祖神を祭ったという、とてつもない由緒のある神社だ。
秋の紅葉が綺麗なことでも知られる。
正直、あまり目立たないひっそりした神社ではあるのだが、
そこに伊勢の神宮からの、しかも内宮に使われていた鳥居が移築されてきたというのである。

伊勢の神宮の式年遷宮は、
毎回新しい木を伐りだし、建物をすべて1から作り直すという大胆な方法で行われるのだが、
それでは、木がもったいないではないかと思われることであろう。
しかし実は、遷宮により取り壊された古い建物の木や、このような鳥居は再利用され、
別の神社に移築(撤下)されてくるのである。
木を伐りまた植えることで山は潤い甦り、まったく無駄はない、
これが自然と一体となる神道の真髄なのである。