ちょこっと関西歴史たび」として企画された、
東大寺の特別拝観に行ってきた。
7月1日~31日は、「俊乗堂(しゅんじょうどう)」「大湯屋(おおゆや)」が特別公開中だ。
「俊乗堂」は、鎌倉時代に東大寺を再建した「重源(ちょうげん)」を祀るお堂で、
通常であれば、年に2回(7月5日(俊乗忌)と12月16日(良弁忌)しか公開されない。
「大湯屋」にいたっては、今回初公開となっている。

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「俊乗堂」は、大鐘楼などがある大仏殿の東の山側に上がったところで、
大仏殿右手の通称「猫段」と呼ばれる階段を上がると近い。

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「俊乗堂」は、江戸時代に公慶(こうけい)が重源の功績を称え菩提を弔うために建てたお堂だ。
重源は、鎌倉時代に平家の焼き討ちで、
大半が焼失した東大寺の再建に尽くしたお坊さんである。
現在も、鎌倉時代のものが東大寺には多く残るが、
今の東大寺があるのは重源がいたからと言っても過言ではない。
仏像の再建にあたっては、慶派の仏師を起用したことでも有名だ。

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拝観受付は右側に。共通券600円となっている。
拝観時間は、10:00~16:00(15:30受付終了)7月5日は11:00頃から。
「大湯屋」のどちら側からでも拝観できるようだが、
「俊乗堂」からの方が場所もわかりやすいであろうか。

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堂内では、近年、運慶が作者ではないかと言われる、
国宝「重源上人坐像」が中央に鎮座する。
一瞬、即身成仏かと思うほどのリアルさで、
写実的な作りは、たしかに運慶作と言われるのも頷ける。
堂内左側には、平安時代の愛染明王坐像と、
右側には快慶作の阿弥陀如来立像も安置される。

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「俊乗堂」右手の階段を下ると「大湯屋」にいける。

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「大湯屋」は、重源によって建てられたもので、
名前のとおり、要は「お風呂」である。
しかし、当時のお風呂というのは今のような浴槽があるわけではなく、
今でいうところのサウナや、こちらの場合は掛け湯専門だ。

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「大湯屋」内の写真撮影はOK。
生で見るとなかなかの迫力だ。
私はよく知らなかったが、実はこの鉄湯船が釜で熱しされていたのではなく、
隣の部屋で熱された薬湯を移し入れて、病人などに掛け湯するための器だったそうだ。
日本の風呂文化を垣間見るものとして、非常に貴重なものである。

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大湯屋の中には、さらに鉄湯船の上に唐破風(からはふ)の屋根がついているが、
唐破風は江戸時代以降の建築様式なので、これは比較的新しいものになる。
おそらく、江戸時代中期頃までは現役で、お湯屋として機能していたようだ。

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伺ったのが平日の昼間だったのか、人はあまりいなくゆっくり見れた。
8月~9月は、東大寺ミュージアムで「東大寺縁起絵巻」が公開されるようで、
境内のガイドウォークなども企画されている。
ぜひ、詳細は「ちょこっち関西歴史たび」のHPで確認していただきたい。

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